『LINEグループを作ってください』詐欺メールが全国的に拡大中

社長や上司を装い、LINEグループの作成を促すメール詐欺が全国的に横行しています。

文面としては、社長本人の名前(ただし、Gmail や Outlook 等のフリーメール)を用い、業務上の必要でLINEグループが必要なこと、他の人は招待しないでほしいことを指示するとのことです。

なお実際にLINEグループを作った後、どうなるのかという点ですが、

  • 会社の口座情報等を聞き出し、別会社への送金を促す
  • パソコンへのアプリダウンロードを促す
  • 運転免許証やパスポート等本人確認書類のアップロードを求める

といった事象が確認されています。

なぜ、この詐欺に引っかかってしまうのか?

この手口の巧妙な点は、**「権威」と「心理的死角」**を巧みに利用している点にあります。

  • 権威の悪用: 「社長」や「役員」からの直接指名であるため、一般社員は「断ると失礼になる」「早く対応しなければ評価に関わる」という心理的プレッシャーを感じ、冷静な判断力を失いやすくなります。
  • プライベートツールの悪用: LINEという、本来業務外で使用することの多いプライベートなツールに誘導することで、企業のセキュリティ監視網(メールフィルタリングやログ監視)から巧妙に脱出させます。一度LINE等のクローズドな環境に持ち込まれると、周囲の社員が異変に気付くことが難しくなります。

組織として徹底すべき対策

このような詐欺被害を防ぐためには、以下のルールを組織全体で共有することが不可欠です。

  1. 業務連絡ルールの明確化: 「業務指示にLINEや個人のフリーメールを使用しない」というルールを明文化し、例外を認めない運用を徹底する。
  2. 確認文化の醸成: 「社長からのメールであっても、不審な点は確認してよい(確認すべきである)」という空気を社内に作ること。盲目的な服従は、セキュリティリスクとなります。

デジタルの落とし穴は、技術的な防御だけでなく、こうした「人の心理」を狙った部分に多く潜んでいます。今回の事例を他山の石とし、今一度、連絡体制の見直しをしてみましょう。